衣野 慎吾

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  翌日である今日は、昨日よりも更に校内が騒がしくなっていた。 「衣野の妹なんだってねー!」 「可愛いー!」 見ず知らずの3年生の女の先輩達に声を掛けられまくりーの。 「衣野先輩って家でどんな感じなのー?やっぱ優しいのー?」 「シャンプーとか何使ってるのー?」 2年生の女の先輩達にも話し掛けられまくりーの。 「衣野さんのお兄さん超カッコイイよね!」 「お兄さんやっぱ彼女いるの?」 同級生の女子達にも馴れ馴れしく話し掛けられたり。 「君の兄ちゃんマジ面白いんだよ!」 「久藤(くどう)とか本宮(もとみや)とかと仲良いんだって?俺とも仲良くしてよー」 3年生の男の先輩達にも以下略。 「俺バスケ部でお兄さんに(しご)かれまくってんだよー。でもめっちゃ良い人だよー」 「いやー、マジ可愛いね!」 2年生の男の先輩達にも以下略。 校内の廊下を歩いてるだけで誰かに声を掛けられ、それの殆どがお兄ちゃん関係の話が大半。 他は、下心有り有りな表情と言葉で話し掛けてくる男子生徒達。 期待に胸を膨らませて中学に入ったのに、待っていたのはこんな毎日。
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