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『爽南どぅしたん?さっきからボーッしてるし…』
『何にも無いよ。』
『悩みがあるなら聞くよ。』
遥は、本当に優しい。
でも遥は、優しいからその内側に隠された苦悩にまわりが気付けないんだよ。
それが余計辛くなる。
この問題は、誰も悪くない
悪くない
だからもっと辛くなる。
いくら遥が大切な友達でも私は、日向君が好きで…
好きで…
同じクラス
同じ教室の中に居ると、1日に何回も私が惹かれたあの笑顔に出会ってしまう。
その笑顔を見てつい昨日までは嬉しかったのに、今は見ていると胸がズキズキと痛む。
遥の笑顔も昨日までは、安心して見ていたのに今は、この笑顔の裏にまた遥は苦悩を抱えているのではないかとびくびくしている。
こわい。
何もかもが。
こんなにも辛いなら気持ちなんて捨ててしまいたい。
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