純白の翼と汚れた旅人

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「お待たせしました。 次に進みたいと思います」 ようやく始まるか。 俺はよっこらせと腰を上げて立ち上がる。 そして、もう一度残りの参加者を確認。 「集計した結果九十六名がこの闘技場に残っております。 それでそれらを三つのグループに分けて戦ってもらいます。 戦闘方法は自由。 魔力がなくなり次第負けとなります」 この時俺の脳裏に嫌な予感が過る。 俺、魔力ないよ? えっ?戦闘放棄しろとでも? ここまできてそれはないだろ。 「あ、あのぉ~……こんなこと言うのもアレなんですけど…… 俺、魔力ありません!」 羞恥心まる出しな俺の声が闘技場内に響き渡る。 あぁ……好きなだけ笑ってくれ。
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