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「お嬢様って……
例の百年に一人の少女のことか?」
「あぁ、そうだ。
儀式をするためにユグドラシェルへ旅立つそうなんだ」
お嬢様?
百年に一人?
儀式?
まったく意味のわからない言葉を並べながら話をする警備員が気になってしょうがない。
毛布の中で自己解決を試みたが無理だ。
「その話、詳しく教えてくれないか?」
と俺は鉄格子越しに問い掛けた。
そんな俺の問いに右側にいる警棒を持つ警備員の男が反応した。
「なんだ、盗み聞きしてたのか。まあ、お前には関係のないことだから気にしなくていいぞ」
そう言って話してくれ気配のない警棒を持つ警備員の男は嘲笑いをする。
「まぁまぁ、そんな意地悪してやるなって。
可哀想だから俺が教えてやるよ」
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