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…咲かせよう
舞い散る桜の木の下で
思いでの1ページ
心に刻みながら
サヨナラなんて言葉はいらない
別れの言葉は欲しくない
ただ笑顔で手を振りながら
「またね」って言えたら
それだけでいい
「ふぅ………」
その後、休憩を何回も挟みつつ弾いていたら、やはりもう夕方になっていた。
今日は昨日よりも寒かったのでちょっと早めに終わらせる事にした。
いつもよりちょっと多い聴衆に次の曲が今日の最後である事を告げ、曲を弾き始める。
イントロが終わり歌詞の入る部分を弾き始めた時、すぐ近くから歌声が聞こえてきた。
雨の降る午後一時
一人木の下で立ちつくす
約束の時間はまだね
来ていない だけど だけど…
そちらに顔を向けると結城がいて、歌っていた。
何で彼がこの曲を知っているのか…
とても疑問に思ったが曲を止める訳にもいかず、黙々と弾き続ける。
卒業アルバムに書いた
今日の約束覚えてる?
泣いて笑って過ごした日々は
心のアルバムに 今も…
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