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季節は夏。
虫嫌いな私にとって夏は強敵だ。蝉も耳を塞ぎたくなる程にうるさい。
そんなうるさい蝉によって私は起こされた。目覚まし時計の意味が無くなるが、この起き方はもう何回目だろう。
カーテンを開いて目の前の木を見つめる。
……居た居た。
蝉はこれでもかって私を挑発するようにまた鳴き始める。
私はカーテンを開いて蝉を見る度に思う。
蝉、お前早くどっか行って
アリとかに食われろ
と……思うけど、そんな思いはすぐにどこかへ飛んでしまう。
その理由は、この空。
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