287人が本棚に入れています
本棚に追加
「うまくいきました。」
「よし、メニューが来るときに水をこぼせ。」
醍醐はさらに指示を出し、双眼鏡でまりさの動きを確認する。
メニューを店員がもってくると、まりさはさりげなく水をこぼした。店員は慌て、まりさも慌てる振りをした。
「メニューは何を選びますか?」
まりさは小声で訊いてくる。上手く要領を得たようだ。
「ペスカトーレとコーンポタージュスープを頼め。とりあえずそのまま待つんだ。」
そう言って醍醐は時計を見た。
20時14分…醍醐はノートを取り出して、事細かに時間と今後のまりさの行動を書いた。
とりあえずこれで十分だ…醍醐は計画を順序よく進めていた。
30分には村上と待ち合わせている。少し遅れて行く感じで向かうプランだ。よし、行こう。
醍醐は車を走らせた。
最初のコメントを投稿しよう!