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感心する様に志津里は言ったが、すぐに鋭い印象に戻った。
「そうなんです。仮に変装するとしたら、一番ごまかしにくいのが身長じゃないでしょうか?シークレットブーツの様な物を履いていたとしても限界がありますから。」
「ただ、それだけでそいつが私だと証明できるのか?」
「できません…ここでは。」
志津里の言葉に醍醐は引っ掛かりを憶えた。
「どういう事だ?」
「だから今からちょっと来てくれませんか?あなたが監視していた場所まで…車は私が運転しますので。」
「良いだろう。」
志津里がどんな事を企んでいるかは醍醐にはよく分からなかったが、彼の作戦に乗ってみる事にした。それほどに自信があったのだ。
最も、その結末が醍醐にとって良いものになるとは限らないのだったが…
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