第2章 1、≪想い≫

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   独身だが、1児の子供を持つシングル・マザーでもあり、公私共に充実した日々を過ごしていた。  身長153センチと細身の躰ながらも、想像もつかないバイタリティな行動力で、次々とプランニングを成功させ、企業戦争の真っ只中を駆け抜けて来た。  来年の春に新作発表する、新しいランジェリーの試作品が仕上がり、最終のチェックに余念がない智子・・・・  人の居なくなった企画部で、独り試作品の細部に検査の目を通している。縫裁・生地の伸縮性・肌へのフィット感等々である―  「自分で着けた方が早いか・・・・」  と、呟く智子。  ふと、時計に視線をやると18時半を回っていた・・・・  「いっけない・・・・」  と、慌てふためく智子。  ガサガサと帰り支度を始めた・・・・                                          image=242711540.jpg
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