始まりの日 ~夏~

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「さあ王妃様!もうすぐですよっ!さあ、もう一度いきんで下さい!」 「うっ…ぅうううう~……ううううう……んっ、ぁああっ!!!」 オギャアっ!オギャアっ!! 「産まれましたっ!産まれましたよっ!……あっ…」 「お…女の子か…」 もちろん、こうなる可能性も考えてはいたが、やはりショックは隠せなかった。 「あ…あなた…ごめんなさい…」 「ああ、すまない。女の子でも私たちの大切な子供じゃないか、たった一人の子だ。大切に育てよう。本当によく頑張ってくれた。」 王妃は決意をしたように小さく頷くと、涙の浮かんだ目を閉じて意識を失ったように眠り始めた。
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