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「ハァ……ハァ……間に合った………ようだな……」
「し、師匠………!?」
水の槍はレイヴンに刺さっていた。
レイヴンは水の槍がクロウに放たれた刹那、靴型のウィガ、『パンドニア』を発動させた。
『パンドニア』の効果は光速移動。その効果でクロウの盾になった。
「ほう、師匠が弟子を庇うとは……計算違いだったが、先ずは1人………」
胸に刺さった水の槍は再び液体となり、地面に落ちる。
その瞬間、レイヴンは倒れた。
「師匠!!師匠!!」
クロウは急いで駆け寄る。
「……クロウ……今のお前では………彼奴には………勝てない………」
レイヴンの出血は激しい。
「師匠!!もう喋らないで下さい!!」
クロウの眼から涙が零れ落ちる。
「……クロウ……これを……」
レイヴンは『ヴェリト』と、『パンドニア』を手渡した。
「………此から……『パンドニア』を使って……1人で基地へ戻るんだ……」
「!!……そんな事…」
「黙れ!!」
「!」
「……今回のミッションは……『ヴェリト』を基地へ……持ち帰る事だ……」
「……………」
「お前には……まだ未来がある………だから……命を捨てるんじゃない………託すんだ……」
レイヴンの命の焔が、消えた。
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