第1章 【東の鷲】

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2008年8月15日 あの大東亜戦争終結から63年目の今日は熊本飛行場で日本連邦航空国防軍第58戦闘飛行隊の兵士達が飛行場前のグラウンドで国旗掲揚と司令の談話を蝉の鳴き声で澄ましながら話を聞いていた。 的場:「現在、我が軍には最新鋭戦闘機を最前線に送り込んだ為にこの飛行隊での使用出来る機体がF-2、F-15、F-4、F-16しか使えない。 なお、F-2に関しては機体の整備用部品が無い為にほとんど飛行出来ない状態が続いている。 だが…(この後も司令の話は続く)」 杉原:「まったく司令のバカはいつまで話せば気が済むんだ。」 仙石:「もしかしてボクの飛行隊の隊長さんですか?」 杉原:「ん? ボクではなく自分と言え! 飛行隊の番号は?」 仙石:「失礼致しました。 第58戦闘飛行隊第1中隊の者です。」 杉原:「なんだ。 オレの部下になる奴か。 まぁ、オレは第58戦闘飛行隊隊長杉原大尉だ。 よろしく頼むな。」 仙石:「よろしくお願い致します。 あのあのハンガーにある飛行機の名前はなんですか?」 仙石が飛行場の端っこのハンガー内部の飛行機に指差す 杉原:「ん? あれは我が日本連邦共和国軍の最新鋭八式制空戦闘機『零(ゼロ)』だよ。 この基地にはまだ2機しかない貴重な飛行機だよ。」 仙石:「へぇ~ スゴイんですか?」 杉原:「若造には戦闘機の良さが分からんのか… 少し残念だな。」 仙石:「すいません。」 杉原:「まぁ、しょうがないさ。 そのうち分かるもんだよ。」 その時、ボクの頭に拳が飛んで来た。 仙石:「イタッ!」 杉原:「なんだ。 オメェか。」 加藤:「オメェとはなんだ!? 貴様も上官なら上官らしくピシッとしろ!」 杉原:「まぁ、部下との交流だよ。」 加藤:「貴様がこの第58戦闘飛行隊を率いてからほとんどの者が気を抜いている。 こんなままだと飛行隊から戦死者が出るぞ。」 司令の話が終わりパイロットや整備員が各自持ち場に戻っていく 杉原:「おっ!? 司令の演説が終わったみたいだな。」 加藤:「だから、人の話をしっかり聞けよ!」 杉原:この新米に戦闘機の良さと兵装について教えてやってくれ。」 加藤:「……… しょうがないねぇな。 そこの新米。 ついてきな。」 仙石:「了解しました。」 加藤と仙石は第六ハンガーに向かって歩き始める。
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