~プロローグ~

2/8
前へ
/83ページ
次へ
〔12月11日。ロシア連邦の首都モスクワ。12時10分。大通り。〕 雪が振る極寒の地、ロシア。 今日も雪が降っていた。 ロシア連邦の首都“モスクワ"の大通りを一台の車が通る。 車の扉には、“BSAA"のロゴマークがある。 東京で起きたバイオ事件後、闇ルートにT-ウィルスが流出。 世界各地でバイオテロが発生してしまった。 まぁ、それは言うまでもないだろう・・・。 T-ウィルスを使用するバイオテロが多発してしまい、ラクーン市そして東京に続く第3の大規模なバイオテロが発生する可能性が浮上してしまう。 これだけは、阻止しなければならない。 だが世界各地に派遣されたBSAA隊員の健闘も虚しく、事態は日に日に悪化していったのだ。 以前、同僚のクリスが思っていた事があった。 “この世界を命を掛けて、守る必要があるのか?" 俺も、最近そう思い始めている。 世界各地でバイオテロが発生し、そして犠牲者が出る。 俺達BSAAが世界中に発生するバイオテロを鎮圧化を始めているが、結局また別の場所でバイオテロが発生する。 そして、また犠牲者が出る。 その繰り返しだ。 そう心の中で思っていると、いつの間にか、仲間が待っているアパートに到着していた。 車から男が降りる。 俺の名は、ジャック・ハミルトン。 BSAAに入って5年目だ。 幾多のバイオテロ事件の捜査に参加し、解決に導いてきた。 以前は相棒がいたが、その相棒はいない・・・・。 その時、過去の記憶がフラッシュバックとして蘇った。 ジャック「アリッサ・・・・」 今回の任務で新しい相棒が来るみたいだ。 その合流場所が、このアパートだ。 6階建ての普通のアパートだ。 ジャックは、溜め息をついてアパートの中に入っていく。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

106人が本棚に入れています
本棚に追加