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「地獄からの、逃走を夢見て。」
そう言うと少女はゆっくりと倒れた。まるでネジか切れた薇仕掛けのカラクリ人形。
行動は…しないのか?
僕は横たわる少女を見ていると、そこには見たことも無いような純白の肌があるのに気が付いた。靴も脱がせて、足の肌も見てみた。
美しい。今まで、これほどまでに綺麗な足は見た事が無い。肌に触れた。勿論温度を求めて。
冷たい。僕は再び絶望に飲み込まれた。
この人形は、私をキツネの檻から出す為に存在しているのだと再確認した。
必ず、キツネの檻から脱出して見せる。そう誓った。
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