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登校すると親友が真っ先に駆け寄って来た。
「おはよー!昨日大変だったみたいじゃん!」
好奇心で疼いて居るのが伝わって来る。
「おはよ、トマト?あれマジ珍しかったべ?保存しとけよ写メ!」
あえて、昨夜送信したトマトの話をしてみた。
「はぁ!?トマトもビビッたけど違うから!今聞きたいのはマッポの話だし!」
「本気で怒んなし」
吹き出しながら、昨日の警官とのやり取りを聞かせた。
「心当たり無いの犯人?」
「父さん」
「はっ!?」
親友が見た事も無い位に驚いた。
「どんだけ目ぇ開いてんだよ!アイプチ大丈夫?てかビビり過ぎだから!」
また吹き出してしまった。
「アタシのアイプチなめんなし!いやいやいやいや!ビビるでしょうが普通!マリパパ出てっちゃったんでしょ?浮気相手と幸せだったら、そんな嫌がらせしなくない?」
(まぁ確かにね)
「んー、でもさぁ」
言い掛けた所でSHRのチャイムが鳴り響き、親友は「チャイムKYマジ死ね」と席に戻って行った。
担任は、暗にマリコの事案を指し、皆も防犯の意識を高めて…等と言って居た。
近々、警官を招いた全校集会を開き、護身術やらの講習が行われるらしい。
防犯ブザーも配られるとか。
(うわー、ダリィ…)
―ヴーヴーヴー
携帯のバイブが鳴る。
親友からのメールだ。
[講習ダルいねってかお前の所為じゃん]
本文は空白に、またトマトを添付して送信した。
十数秒後、離れた席から「ブッ」と吹き出す声が聞こえ、担任は「大事な話をしてるのに緊張感が無い」と呆れて居た。
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