心臓に悪い朝

2/10
前へ
/50ページ
次へ
「お兄ちゃん! 朝だよ、起きてー!」 少しだけ覚醒していた俺の耳に飛び込んできたのは、妹――楠みれい――の声だった。 「んー……。今、起き……る?」 あれ? 寝てた? おっかしいな、ゲームやっ――! 俺は即座にPSPを確認する。 「お兄ちゃん? どしたの?」 「い、いや! 何でもない! 大丈夫だから、先に飯に行ってていいぞ」 「うん、分かった。早く起きなきゃヤだよ?」 妹は、ようやく行ったらしい。 結論から言えば、PSPは電池切れになっていて、画面には何も移っていなかった。 まったく! 心臓に悪い!
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加