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やっぱり平松組長はグルだった。
仁の気持ちを踏みにじったのは許せない!
私は両手を使って腕を伸ばした桐山と拳銃を奪い合いながら、右足の回し蹴りを桐山の下顎に決めた。
「なぜ……この距離で足が伸びる……」
桐山がオチた瞬間、私は桐山の指の上から拳銃の引き金を引いた。
銃声が響き渡るのと同時に、立ち上がった平松が膝を折る。
弾は平松の背中に撃ち込まれていた。
私はオートマチックの拳銃から弾層を引き抜いて、隅へと放り投げると平松の正面に回った。
「嬢ちゃん……。これで嬢ちゃんも殺人犯……」
「そんなの前からよ!」
一徹の期待に応えるどころじゃなかった。
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