要らない子供

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小学校入学の日に 又 新しい 家に 移動になりました 今度は 若い?声の 大きなお父さんと 静かな お母さん 娘が2人の 家で… おじさんは とっても 臭かった 今で言うと オヤジ臭 あぐらを かいて 私を膝にのせた… ひざに 抱っこされたのは 私の記憶によると… 此が初めてで… どうしたら良いかわからずに 固まっていると 水戸黄門を見ながら ご飯を食べていました… 「真澄~お腹すいたか?」 と笑いかけてくれましたが 大人に 下手に返事をすると 酷い目にあってきた 私は 固まったまま コクンとうなずいた… おじさんは 2個の ご飯茶碗に 米を入れ 1つにパカンとあわせた… まるで 亡くなった方の ご飯みたいに 山盛り… そこに らっきょうを デコレーションして 私の手に 茶碗とスプーンを 渡しました…。 「食べなさい!!」 と笑っていた顔も だんだん 笑顔が消え… マズイって いう姉のサインと共に 食べ始めた… らっきょうの 甘いような 酸っぱい様な 臭いが 耐え難く らっきょうを 避けながら しぶしぶ ご飯だけを 口に運んだ… らっきょうの汁が米に付き 拷問されているとしか 思えない 私の目から 涙が ポロポロと 溢れた… 「泣くな!! だから女はいやや」 って言いながら 膝から降ろされ 「あっちにいけ!!」と 野良猫でも 追い払う様に その部屋を 追い出された… その後 小学校2年の春迄 お世話になりました。 その おじさんが 仕事から帰って来ると 直ぐ布団に入り ねたふりを… 朝は 起きる前の6時半に 学校に行ってました… おじさんに バッタリ会うと… 嫌そうな顔で 私を見ているんだけど… 今度の家も いずらいかった
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