熊と亀の楽しい時間

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ここ電ライナーの食堂車… ウラタロスが1人本を読んでいる。 どうやら、他の者は出て行っているらしい ナオミも買い物に出かけている。 本を読みながら 「ふーん、これ面白いな」ウラタロスが呟く ウラタロスが読んでいる本は【催眠治療のすべて】という催眠治療の本だった。 どうやら前に"ミルクディッパー"に行った時に三浦さんが忘れていった物を拝借したらしい。 「誰かに試したいなぁ」 本を閉じてそう言いながら辺りを見ていると、ドアが開いた。 「なんや、お前おったんか?」 キンタロスが入って来た。 どうやら寝てて置いてきぼりをくらったらしい。 「うん、当分皆帰んないらしいよ」 ウラタロスはそう言うと、テーブルの上に置いてあった置き手紙をキンタロスに見せた。 【キンタロスとウラタロスへ 僕とハナさんとリュウタロスとモモタロスは姉さんの手伝いに行ってきます夕方には帰ってきます 良太郎】 「ふーん、ナオミは?」 「買い物」 「そうか」 そう言うとキンタロスは椅子に座り何しようか考えていた。 するとウラタロスが 「金ちゃん暇なら僕の実験手伝ってくれない?」 その言葉にキンタロスは 「実験って何の?」 「こ・れ」 ウラタロスはニコニコしながら本を見せる 「【催眠治療のすべて】?なんや、これ?」 どうも解ってないキンタロスにウラタロスは 「いーから、いーからはい!この時計の振り子を見て」 キンタロスは言われるがままに時計の振り子を見る 暫くして 「金ちゃん僕が321と数えて指をならしたら寝てしまうよ3・2・1!」 パチンと指をならすと…。 首がカクンとなりキンタロスは眠ってしまった。 「うわぁ、本当にかかっちゃった」 ウラタロスは少しびっくりしながらキンタロスの様子を見る。 「…。そうだ!いい事思い付いた」 ニヤリ、と笑いながらキンタロスに近づき声をかける。
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