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「やっぱりいつ来ても綺麗ね。空気も澄んでいて気持ちいい」
そう言いながら、彼女は気持ち良さそうに深呼吸し、伸びをした。
そう、秘密の場所とは自然の恩恵によって形成された花園であった。
ボワッと暖かな風が吹くと、髪が乱れないよう軽く頭を押さえその周りを色とりどりの花びらが、訪れた彼女を久々に会う姉を慕う妹のごとく優しく舞っている。
「さーて、お姉ちゃんの為に綺麗な花を集めないとね。お花さん達、ごめんね?
今日は私の大切なお姉ちゃんの誕生日だからお祝いしてあげたいの」
少女は、今から摘む花に少し申し訳なさそうにそう言うとその場でしゃがみ、摘む花をじっくり選びながら少しずつ摘んでいった。
すると、前方でなにか違和感があるのに気付いた。
少し先で花が不自然に倒れている箇所があったのだ。
(何かしら?)
首をかしげながらそう思うと、ゆっくりと立ち上がった。
そして、その場に籠を置くとその違和感がある場所へ何の警戒心を見せずに足を運んだ。
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