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「きゃっ!?」
彼女は驚き思わず口を手で覆った。
そこに人が俯せで倒れていたのだから無理もない。
見た所、それは男のようだが……
身に纏っている暗い紅色の甲冑は既にボロボロで、所々欠けている。
少女は一旦冷静になると、その男の傍に行きしゃがみ込み彼にそっと触れ生きている事を確認した。
出血もあまりない事から、彼女はホッと息を吐くと立ち上がり、男に手をかざしながら目をつむり何やらぶつぶつ呟いた。
すると、男はほのかな光に包まれ宙に浮き上がった。
「早く村へ戻らなきゃ……」
彼女はそう呟くと、小走りで籠の所へ行きそれを拾い、浮いている男を連れて村へと向かった。
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