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着いたのはすぐ近くのラーメン屋だった。
『なんだよラーメンかよ』
『固いこと言うなよな』
まぁ高志のおごりだからいっか。けど、まぁもう少し高い店の料理も食いたかったな。
高志のやつ結構給料貰ってるくせに・・・
『それにしても千鶴ちゃん可愛いだろ~』
またあの子の話かよ・・・
可愛いのは十分知ってるっての!!
『実はさぁ・・・千鶴ちゃんにはもう一つ秘密があるんだ』
高志がまたしても意味深なことを言い出した。
『秘密って?』
『実は千鶴ちゃん幼い頃の記憶がないらしい・・・』
また変なこと言い出しやがって!恋の面接官の次は記憶喪失かよ。デタラメなこと言いやがって。
『心配だよな~』
俺が心配なのはデタラメなこと言ってる高志の頭の方が心配だよ・・・
『そんなに心配なら千鶴さんに直接聞けばいいだろ?』
『それが出来たらいいけどよ、店長がなぁ・・・』
店長??
そういえば俺まだ店長に会ってないな。今日は店に居なかったし。
『店長がどうかしたのか?』
すると高志が苦笑いしながら
『実は店長って千鶴ちゃんのお母さんなんだ』
マジかよ!?
家族でお店経営してたのか。
『だから下手に千鶴ちゃんに変なこと聞いたら後から店長に痛い目みるだろ』
そりゃお前みたいな男が娘に近づいたら親も心配だろうよ。
『だから今は様子を見てんだよ』
せいぜい頑張れよ・・・
『そういえば明日は店長店に来るみたいだから休憩時間にでも挨拶しとけよ』
『へいへい』
千鶴ちゃんのお母さんかぁ、どんな人かな。
その後俺たちは高校時代の思い出話なんかしながら盛り上がりそれぞれ家路についた。
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