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次の日の昼
プルルル~
プルルル~
携帯の着信が鳴った。
『うるせーなー誰だよ』
着信で起こされた俺は機嫌が悪かった。ニート生活に慣れてた俺は昼まで寝るなんてざらだ。
『よう真人、相変わらずニート生活満喫してるな~』
寝起きの頭に高志のうるさい声が響く。
『なんだよ!何か用かよ!』
『おいおい何か用はねーだろ、昨日のことだよ』
『昨日のこと?』
・・・寝起きの俺は何も思いつかなかった。
『完全に忘れてやがるな、ったくバイトのことだよ』
バイト??
・・・ああ!そう言えば昨日高志にバイトの面接受けれるか聞いてもらう約束してたっけ。
『で、どうだった?』
『お前運が良いな、この時期は募集してないんだけど、三日前に社員が辞めちまってさぁ、だから面接してやるってさ』
『ほんとかよ!サンキューな!』
『礼を言うのは受かってからにしろよな』
『へいへい』
正直言うと今のニート生活に満足していた。けど高志のせっかくのご好意だから受けることにした。
『じゃあ三日後の夕方4時に店の事務所に来いよ、俺まだ仕事あるから切るな』
高志は通話を切った。
面接といったらスーツだろ、スーツなんていつ以来かな。
何だか緊張するなぁ、けど高志が受かったんなら大丈夫だろ。そう思うと不思議と緊張が解れた。
ニート生活三ヵ月
そろそろ働いて親を安心させてやるかな。
そして三日後・・・
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