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ずっと1人だったのなら私が側にいてあげよう
名前がないのなら私が付けてあげよう
沖田は何故かそう思った
これから私が貴方の側に…嫌、貴方が私の側に離れられないようにさせよう
私から離れるなんて死に値いしますからね……
黒い笑みで黒いことを考える沖田に彼女に寒気が襲った
「じゃあ、貴方の名前は月夜にしましょう」
「え?」
「貴方の名前は月夜にしましょう」
「嫌、同じことを繰り返さなくても」
「そうですか?『え?』と言ったので聞こえていなかったと思って」
「申し訳ありません」
「分かればいいんですよ。月夜」
「名前、月夜に決定なの!?」
「当たり前ですよ。拒否権ないって言いましたよね」
「はい…」
黒い笑みで言われれば何も言い返すことなどできない
「でも、なんで月夜に?」
その問に沖田は上を指差した
「空を、見てください」
沖田に言われ空を見る
「…綺麗」
そこには大きな満月と無数の星達が我よ我よと輝いていた
「綺麗な夜でしょ?しかも今宵は満月…
だから月夜」
意外と考えていた沖田に驚きと嬉しさを感じクスッと笑う「何笑って「ありがとう!素敵な名前をくれて!
ところで貴方の名前は?」
満面の笑みで言われ文句が言えなくなってしまう
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