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だがその瞬間…
パァっ!と辺りが銀色に包まれた。
それに驚き沖田は何事かと思い後ろを振り向く。
そこには大きな鎌を持った先程の少女がいた。
「貴方何者です?」
沖田は刀を抜いた
静かに問いかけるが内心は動揺していた。
…さっきは人の気配がなかったのに…
少女は沖田を気にも止めずキョロキョロと首を動かす。
「貴方ですよ…そんな大きな鎌を持って何者です?」
沖田は再度聞いた。
「え!?もしかして私に聞いてるの?」
少女は自分を指差しながら言った。
「貴方以外に誰がいるんです?」
「え!?見えるし声が聞こえてる!?」
「は?何言ってるんですか貴方?」
少女は口をパクパクさせ今度は沖田を指差す。
「まじで?」
「何がです?」
「…私の姿が見えるの……人間なのに?」
少女は放心状態になってしまった。
沖田はため息をつき攻撃してくる気配がないと悟り、少女の腕を掴む。
「えっ?」
「とりあえず屯所に来て下さい」
そう言うとズンズンと歩く。
そんななか少女は
「なんで…触れるの?」
と沖田に聞こえないくらい小さな声で呟いた。
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