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「そ……うか、それは大変だ。どうにかしない……とな」
マッドサイエンティストはよろよろと立ち上がりなが言った。
「そうですね。博士ならきっと可能です。それより少々お元気がないようですね。今日は私が初めて博士に教わった料理をご用意しましたので、先に食べては如何でしょう?」
ミーナはマッドサイエンティストの様子を見て、そう言った。
「ほう、グラタンか。そうだな、先に夕食にしようか」
マッドサイエンティストはいつもの様子を取り戻し、言った。
「はい、ではすぐに準備します」
ミーナは嬉しそうに言った。
その後マッドサイエンティストは夕食を食べ、また作業へと没頭し始めた。
ミーナはマッドサイエンティストの『美味しかった、また作ってくれ』という言葉に笑顔で頷いたあと、夕食の片付けをしながら考えていた。
「明日の朝食は何にしましょうか?」
「まさか最新のウイルス病とはな………しかし治してからでは間に合わない!私はあいつの意志を継ぐのだ!」
マッドサイエンティストはそう言い、度々襲いくる苦しみに耐えながら研究を続けた。
「ナナ………すまないな」
マッドサイエンティストはミーナが完成した当初、赤ん坊並みの知能の頃に撮った写真を見ながら呟いた。
見た目には今と変わらないが、あの頃は手間がかかって大変だったな。などと思いながらマッドサイエンティストは作業に戻った。
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