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その時、ミーナの瞳から一粒の涙がこぼれた。
ミーナの体に涙を流す機能はついていない。故にミーナはこう思った。
「流石は博士です。何もないところから水を生み出す機械を完成させていたんですね?」
涙はさらに二粒、三粒と頬を伝い足元の花へと落ちていった。
「もちろんだ!私を誰だと思っている?私は世界を救ったマッドサイエンティストなのだ!」
そう言い、高らかに笑うサイエンティストにミーナは言った。
私は
あなたに作られて
幸せでした。
その時、太陽の熱は臨界点を超え、夢を見るミーナと夢に住むサイエンティストを燃やしだした。
その炎は空高くまで燃え上がった。
こうして、一人のマッドサイエンティストは完璧な人口知能を持つアンドロイドを作り出すことに成功したのである。
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