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マッドサイエンティストは固く拳を握りしめ、俯いたまま動かなかった。
科学者達は今の科学技術を超えるものなどないと思っている。故にこの水不足を打開する案を持ち合わせていない。
世界の統治者もそれに気づき、唯一進歩を止めないマッドサイエンティストの所へやってきたのだ。
「世界の統治者は気にくわない。しかし正しい」
マッドサイエンティストはポツリと呟いた。
「そうですね、博士以外には出来ないことでしょう」
「そう!私がやらずに誰がやる!?」
いつもの様子を取り戻したマッドサイエンティストを見て、ミーナは安心感を覚えていた。
「博士のご友人も、きっと望んでくれてるはずです」
「そうだな。あいつは世界のことを誰より考えていた。私もあいつのように!」
そう言うとマッドサイエンティストは急いで部屋へと戻っていった。
「博士だって世界のことを考え、すでに水を生み出す装置の研究を始めていたじゃないですか」
ミーナはクスリと笑いキッチンへと戻っていった。
「うむ!アイディアが湯水のように溢れてくるぞ!創造には52の水鉱石を使い、構成には第13のエネルギーを使い、発現には…………なんだ!?目の前がくらくら……する…ぞ…」
マッドサイエンティストそう言い意識を失った。
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