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「何故、人間界でこんな事をするのか特別に教えてあげる…」
すると真面目な顔をして語りだした…
「私はね…人間界に来るまでは家族もいて幸せだった…そう…あの日まではね…あの日は空が澄んで、かわらない日常のはずだった…私はいつものように仲間とじゃれあってたわ…その時だった…突然向こうの方から血に飢えた魔界の黒竜達が町を襲ってきた…町の竜は次々と殺されていったわ…もちろん私の家族も襲われた…父と母は私を守るため必死に戦ったわ…でも…敵うわけないじゃない…私の目の前で引き裂かれていった…
途中…怖くなり地下に逃げた私はなんとか助かったの…
しばらくして…静かになって上に出たとき…辺りは血だらけだった…緑のはずの草原が真っ赤に染まり…同族の血肉が広がってた…
………だから…私は孤独なの…きっと町で一匹の生き残り…
いつからか…生き物を憎むようになった…その時から私は人間界に来て他の生き物を襲うようになったの…」
喋り終わった竜の目には涙が流れていた…
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