2、誤解招待状

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執事「はい。轟恩寺家の執事をやっております者ですが」 悟「あぁ、羊さん。俺を騙したのか」 執事「と、申しますと」 悟「今、鹿馬駅に来ているのに誰も居ないぞ、どうなっているんだ」 執事「あの、今は朝の10時なんですが、集合時間は夕方の6時と伝えてあるはずなんですが」 悟「え?でも、だってさ、そんなもん分からないよ」 執事「では、夕方6時に待っています」 電話を切られた 時間を間違えた? そんな大きな間違えなんて恥ずかしくて立ってらんない。 10時と6時を間違えるなんてしかも、羊に怒鳴ったりしちゃって、こんな間違いをしてる人なんているのか 人混みの中、悟は1人顔を赤くして立っている そんな、悟の斜め後ろから若い男の声が聞こえてくる 「おい、羊!着いたのに何も無いじゃないか」 いたーーーー! 俺以外に時間を間違える人が 「え?6時だって?確かにそんな事言ってたな」 あの男も時間間違えて羊に訂正されてる。馬鹿だなー 自分も間違えているのに人を馬鹿にしているのはどうなのか 話し掛けようとしたら 男は姿を消していた それから、約8時間悟は駅の中で待つことにした 10時~11時 駅の中で流れる音楽を熱唱 11時~12時 アリさんの行列に並ぶ 12時~03時 レストランで昼食を食べた後に爆睡 03時~04時 寝ていたら店員に起こされたので、定位置のベンチへ移動して、通りかかる女の子の可愛さチェック 04時~05時 駅の中に何個自動販売機があるか数える 05時~06時 秒単位でカウントダウンを始める こうして何だかんだで 約束の時間が来た
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