∽序章∽

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そこには、この世の者とは思えない異形の者がいた。 女性「ぁ……あ……ああ。」 女性は言葉にならない声を出して立っている。 それもそのはず、目の前に立っているモノは「全身が赤黒く」、「異様に口が大きい」、「目は力いっぱい見開き女性を睨んでいる」 「体長は2㍍ぐらいあり」、「顔はもう人間の顔をしていない」、さらに「爪が異常に長い」 女性「にんげ……人間じぁ……ない。」 女性は、目に涙を浮かべながら目を反らす事も出来ずにただ見ている。 すると異形の者が喋った。 異形の者「魂モ体モ質ガ良イ獲物ニ出会エタワ。」 女性「え?」 女性は訳が分からなくなり、ただ話しを聞いた。 異形の者「今カラ貴様ヲ喰ラウ。」 異形の者「オ前ハ、食イガイガアリソウダ!」 異形の者の口から唾液らしきモノが垂れると、少しずつ女性に近付いて行く。 不気味な足音が路地に響いた。 女性「食べる?……いや!……まだ死にたくない!」 女性は、地面に崩れ落ちると、地面を這いながら異形の者から逃げる。
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