+日常と告白+

31/34
前へ
/36ページ
次へ
「美人の微笑みは犯罪だと思う!」 「は…?」 「分かってきたじゃない春日くん!」 保険医のテンションが急上昇した。……え、俺ってばこの人と同類項? 「私は美男子の微笑みも犯罪だと思うけどね!」 あ、大丈夫でした。 「凉城は、何部?」 「美術部と、写真部。」 「兼部なんだ…。大変、じゃね?」 「平気。美術は月水金で、写真は火曜日だけだから。」 良い感じにずれてるんだ。 ちなみにバスケ部は日曜日以外は全部部活だ。好きだから構わないけど、たまに休みたくなる。 「よく…分かんない、けど、出展とか…すんの?」 「コンクールがあるの。あと、学園祭とか。」 よっぽど好きなんだな。あんなに無表情だったのに、柔らかく微笑んでる。綺麗だ。 「学園祭…なったら、見に、行くよ。楽しみ。」 「……ありがと。」 「…っ!」 俺は全力で顔を反らした。首が危険な音を発したとか今はどうでもいい。 はにかんでる!!美人が俺を見てはにかんでるぅっ!! 直視するのは危険だと悟りました、はい。顔が熱いっす。 「……青春ねぇ。」 保険医がニヤニヤしながら机に肘をついた。何か腹立つな。  
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

54人が本棚に入れています
本棚に追加