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『えっ……?』
今なんて言った?
「だから彼氏いんのにこんなとこにいて良いのか。っつってだよ。」
あたしには、龍貴が言ってる意味がわからなかった。
『あたしに彼氏なんかいないよ…?』
「いるだろ。この前駅前でお前に抱きついてた背の高い奴。」
それって…
『健にぃのこと?』
「は?」
あっ。
龍貴は健にぃのこと、知らないのか。
前怜さんと健にぃと3人で写メを撮ったことを思い出し、それを龍貴に見せた。
『これ?』
写メを見せると龍貴は微かに眉間に皺を寄せながらも
「ああ。」
と頷いた。
『これ違うよ?従兄の健にぃ。』
「は?だってこの前抱き合ってただろ?」
あれは抱き合ってたってゆ~か…
『健にぃに飛び付かれただけ。それにほら、この人いたでしょ?』
あたしは怜さんを指しながら聞いた。
「多分…」
『これ、健にぃの彼女、兼婚約者の怜さん。あの時は婚約する。ってことを言いにきたの。』
「そうなのか…?」
『そうだって!!嘘ついて何の意味があんのさ?』
「ハァ。」
龍貴が溜め息をついた。
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