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「一緒に帰ろっ?」
俺の服の袖を少し引っ張り笑顔で首を傾げて尋ねてきた。
何故? 遊梨は彼氏と帰るはずじゃないのか?
「…蓮? どうしたの?」
俺が呆然と立ち尽くしていると遊梨は不安げな顔で見つめて、また少し袖を引っ張った。
『彼氏と帰るんじゃないの?』
自分よりも小さな遊梨に目線を合わせ俺は少し冷たく言い放った。
そしたら遊梨は少し悲しげに俯いて袖から手を離した。
「…うん。今日は用事があるんだって。」
俯いたまま弱々しくそう言った。
『…あれ? それどうしたの..?』
俺は遊梨の足を指差した。
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