第一章

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それからどれくらい時がたったのだろうか… たぶん10分ぐらいだろうが、もっとたった気がする   「目を空けて頂けますか?」   私はゆっくりと目を空け、自分の左腕を見た   「あら…腕まではとらなかったのね…」   「えぇ…あの紋様だけで十分ですよ」   薄く微笑む悪魔を片目に見ながら、左肩を見た 左肩には不思議な紋様があった   「紋様…? あぁ…契約の証ね 後、名前を決めなきゃね… それとも前の主につけられた名前が良いかしら…?」   「いえ、今の主はお嬢様ですから…」   嫌味たらっしく私に向かってお辞儀をした   「そうねぇ… じゃあ、無緑(ムロク)ってのはどうかしら? 無い縁と書いて、無緑…」   そう言うと分かりましたと言わんばかりに、顔をあげてニヤっと笑みを浮かべた
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