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それからどれくらい時がたったのだろうか…
たぶん10分ぐらいだろうが、もっとたった気がする
「目を空けて頂けますか?」
私はゆっくりと目を空け、自分の左腕を見た
「あら…腕まではとらなかったのね…」
「えぇ…あの紋様だけで十分ですよ」
薄く微笑む悪魔を片目に見ながら、左肩を見た
左肩には不思議な紋様があった
「紋様…?
あぁ…契約の証ね
後、名前を決めなきゃね…
それとも前の主につけられた名前が良いかしら…?」
「いえ、今の主はお嬢様ですから…」
嫌味たらっしく私に向かってお辞儀をした
「そうねぇ…
じゃあ、無緑(ムロク)ってのはどうかしら?
無い縁と書いて、無緑…」
そう言うと分かりましたと言わんばかりに、顔をあげてニヤっと笑みを浮かべた
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