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今日は、クラスマッチ。
一日かけて行われ、種目別にクラスで競い合うゲームだ。
女子はドッジボール。バレーボールの二種目。
男子はサッカー。バスケの二種目となっている。
まず午前中は男女とも運動場に出て、サッカー・ドッジボールをそれぞれ行うということで生徒達は、グランドで試合の準備を始めていた。
「ねぇ、清乃ちゃん。絶対、勝とうね。この試合、いや全部!」
意気込む珠紀に清乃は、体操服の袖口を捲っている。
「あったり前でしょ~。私だってまだ負けてられないんだから!」
「でも…」
と清乃が一旦話を区切る。
珠紀は不思議そうに清乃を見つめると、彼女の視線がどこか遠くへ向けられていた。
その視線をたどってみるとそこには、拓磨や真弘、慎司がいた。
「鬼崎君がいるから、クラス優勝も夢じゃないよね。」
「うん。そうだね。」
拓磨は、サッカーうまいのかな?
そういえば、祐一先輩はどこにいるんだろ?
あちこちと視線を巡らせると、隅の土手に祐一が座ってグランドを見つめている姿が目に入る。
やる気ないのかな?
先輩らしいといえば、先輩らしいけど。
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