瞼の奥で

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レジを済ませ お店の外までお送りすると 「名刺ないの?」 彼は尋ねてきた。 私は名刺なんて 初めて聞かれたので ビックリしながら 「店ので良ければ… アルバイトなので… 私のは…無いです…。」 と答えた。 すると、彼は名前を聞いてきたので 「斎藤 蘭です。」っと 答えると 「らんちゃん… 今日、駅で待ってるわ。」って、彼は突然言い出した。 「えっっ!?」 彼は私を一旦見てから 下を向いて すぐに帰ってしまった。 彼が持っている 店の紙袋が妙に似合ってなくて 私は彼の後ろ姿を ずっと見つめていた。
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