‡第3章‡

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 無我夢中だった。  しかし、後ろの足音は、かなり速い!  ぐんぐん迫って来て、今やミノリのすぐ背後にまで追い付いて来ているような、そんな恐れに捕われた。  そして、ミノリが必死で足を踏み出したその時、ミノリは、瞬間的に、ヤバイ!と思った。  ミノリの足は、緩くなり、滑り易くなっていた地面を踏んでしまった。  あっ!?と思う間も無く、ミノリは転んでしまっていた。 「ツゥッ・・・・・・」  全身を強く打ったミノリが、顔をしかめる。  そこへ、声が掛かった。
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