‡第4章‡

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 媛津和村には、ミノリもそうだが、“桜”という漢字の入った苗字が多い。 「お前さあ、この村に住んでるの? 年寄りばっかりの村って聞いてたけど」  ミノリの質問に、ツヨシは、笑いながら答えた。 「ハハハ。確かに、ジジババばっかの村だよな! 俺は、村人ってわけじゃないけど、この近くに住んでんだ。 今日は、ちょっと、村の様子を見に来たんだ。 ほら、もうすぐ“歳おい祭”あるだろ」  ミノリが、不思議そうな表情を浮かべた。
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