‡第4章‡

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「違うよ! 歳神と桜神は別物なんだ! 歳神ってのは、歳を取ることを司る神で、神社に祭られてるんだ。 こいつを怒らせると、祟られて、良くない歳の取りかたをするんだ」  ツヨシが、神妙な顔をして言った。その表情は、冗談とは思えない迫力があった。  ミノリは、その表情に空恐ろしさを覚えた。  媛津和村の人々は、歳神だの桜神だのといったものを、本気で信じているようで、ミノリには、不気味に感じられるのだ。
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