第2話 俺の適応力のすばらしさに自分で驚く今日このごろ……。

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「……」 「…………」 なんだ? この沈黙……。 ルーンはソワソワしてるし……。 まさかと思うけど……。 「帰し方……、知らないのか?」 俺は冷静に聞いてみた。 「すみませんすみません。本当にすみませんっ!」 なんてこったい。これから俺はこの見ず知らずの世界で生活してかなきゃなんないのかい! ……冗談じゃねぇぞ。 「ふざけんなよ……。自分の都合で呼び出しておいて帰し方知らないだと? そんなことされたら仏の顔でも一回で変わるぞ!」 なんか混乱してきて自分で何言ってるかわからねぇや。 「本当に…… ごめんなさいっ!」 はぁ……。そんな大きな目に涙をためて泣きそうな顔で謝られたらこれ以上怒れねぇじゃんか……。ちっ……。女の涙は最強だってか……。 「ちっ……。じゃあどうにかして俺が元の世界に帰れる方法を探せ…… わかったな?」
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