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「俺らからボールな」
そう言って拓海は俺にボールをパスしてきた。
よしっ、ここは格好良くスリーを決めてやるか。
俺がスリーポイントを決めようと構えた瞬間、
"我が声に耳をがだっ! あっ…… 噛んじゃいました……。またやり直しですぅ~"
またあの声が俺の頭の中で響いた。
なんか今回は失敗したようだ。
てかさっきから誰よ……。
「おい! 修也! あぶねぇ!!」
俺がぼうっとしていると突然必死な拓海の声が聞こえた。
拓海の声で我に帰った俺の目の前にはゴリマッチョが迫っている。
あ、俺死んだ?
そう思った瞬間、俺の体は宙を舞っていた。
そしてそのまま体育館のステージの下にある物置的なところに突っ込んだ。
メチャクチャいてぇ……。
ズキズキする頭を抑えるとヌルッとした感触がある。
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