邂逅

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何が楽しくてこんなアホな真似をしているのか──いや、真似をしているだけで本当にアホな訳ではない。マジで。 要するに俺たちは── 「暇だ……」 暇を潰すためにやっていただけだ。 チラリと壁に掛かった時計を見上げる。 十二時半を少し回ったところ。 そろそろ入学式も終わったか…… などと考える。 本来なら俺たち三年生も小学校から上がってきたピカピカの一年生を迎えなきゃいけないんだが── 「「「暑い……」」」 この有様。 去年を振り返っても授業に出た回数は半年以下。 こんな事ばかりしているもんだから。 浜田 公太(はまだ こうた) 柳 尚人(やなぎ なおと) そして俺 永峰 陽平(ながみね ようへい) の三人は最早教師たちも手に負えないと感じたのか誰も俺たちが学校に来なくても何も言わなくなった。 中学校万歳! 義務教育万歳!
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