邂逅

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ヴーヴーヴー…… 突然鳴り響く振動音。 「五月蠅いぞ尚人」 「俺じゃねぇよ!!どう聞いても携帯電話のバイブ音だろ!!」 今まで横になっていた尚人がガバッと起き上がる。 「……白状するなら今のうちだぞ」 公太もゆっくりだが起き上がって尚人に言う。 「何で!?何でもう二人の中じゃ音源は俺になってんだ!?」 「まあ、バイブ尚人は放っといて」 「何だよバイブ尚人って!?」という尚人の声を無視して携帯電話を開くとメールが来ていた。 「今からそっち行く」 ……!!これは!! 「ヤバいぞお前ら!!」 俺の方を二人は見る。 「何だ?学校の引き出しにプリン忘れてきたのか?」 「そんなんで騒ぐのはお前ぐらいだ」 勝手に尚人がボケてと公太がツッコむ。 「葉子が来るぞ……」 「「っ!?」」 一気に二人が黙る。
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