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「お前もミニサイズになると可愛いげがあるんだがな…」
ティグルの おとがいを人差し指で撫でながら呟くリュヌ。
ティグルは心外だとばかりに驚いた。
『何言ってんですか 旦那!!
いつもの俺も 充分愛くるしいと思うんですけど!?』
「いや、いつもの お前は……
可愛いというか、凛々しい」
まぁ 大きな猫みたいな感じだから 可愛くない訳でもないが、可愛いよりも 凛々しいという言葉の方が しっくりとくる。
『旦那が そう言うなら、そうなんスかねぇ~』
ティグルは嬉しそうに喉をゴロゴロと鳴らし、顔をリュヌの頬に擦り付けた。
「では、そろそろ参りますかな、リュヌ様?」
アジェが指し示す方には…巨大な魔法陣。
魔法陣は青白く光り、ゆらゆらと揺らめいている。
リュヌは軽く頷き、ビルフォニアの手をとってエスコートしながら 魔法陣に入った。
…ビルフォニアが再びタコの様に赤くなったのは 言うまでもない…。
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