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「お詫びにケーキなど如何ですか?」
「ああ、是非頂きますよ」
セバスチャンが作るケーキは見た目も素晴らしく、味は勿論美味しい。悪魔が作った物なのに優しい味がする事もある
あの子供に作っていた物だからかもしれないけれど、
私はこれほど私の対と成りえる、素晴らしい存在を知らないのに、
この存在はあの不浄の物であるという
そんな事は許されない
「アッシュさん?」
「、..セバスチャンさんがあまりにもお綺麗なので見とれてしまいましたよ」
そう言うとセバスチャンは目を見開いた後、小さく笑う
「そういうのは女性に言って下さいね?まあ誉め言葉と受け取りますが」
私の前にケーキと紅茶の入ったカップを置きながら言った
まあこの容姿なら綺麗なんて言われ慣れてるでしょうかね
「でも本当にお綺麗ですよ、セバスチャンさん、」
「..アッシュさん?」
手を伸ばして頬にそっと触れた
白くて、肌理の細かい、美しい肌
この瞳も、なにもかもが、
不浄でありながら、美しい
「セバスチャンさん、私の対になってください」
訝しげにこちらを見るセバスチャンの頬に唇を落とした
嗚 呼 、 美 し く も
(天使さえも魅せられ程美しいなんて!)
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