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………物件を決めて遂に引っ越しの日が来たまあ、自分の家から持って行く物はあまりなかった。
愛用の布団とギターと後はテレビやら卒業アルバムなどだった。
せっかく始まる一人暮らしなのだから新しい物で部屋をアレンジしたかった。
だから引っ越しって言っても業者に頼まなくても親の車で十分持ってこれた。
それでも実家からアパートまではかなり距離があるので、アパートについて荷物を整理して、終わる頃にはもう日が傾いてた。
「それじゃ、お母さん達は帰るわね」
と整理が終わり一息ついてた父と母がおもむろに立ち上がり帰り支度した。
「本当にありがとう、父さん母さん」
と僕は帰る両親に感謝の言葉をかける。
思えば両親には本当に世話になってる。
大学入学もそうだけど、高校も私立だったのでかなり金銭的に負担をかけてしまった。(これは、ちゃんと親孝行しないとな)両親をアパートの駐車場まで送りそこで別れた。
母は最後まで食事の事や生活の事を心配してあれこれ言ってたが僕は「大丈夫大丈夫」と言って無理矢理車に押し込んで見送った。
……両親が帰った時もう夜の帳が降りて辺りは暗くなっていた。
僕は踵を返し新しい自分の部屋に帰った。
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