第一章 水谷良朗・高校一年

2/12
359人が本棚に入れています
本棚に追加
/321ページ
     ◆良朗◆  学校行って、勉強をする。  途中、休憩があってタマにトイレに行く。  昼間は、教室で弁当を食べる。  夕方になって学校から帰る。  夜になって寝る。  端的に言うと……俺の基本生活は、ほんの数行で終わってしまう。  一体、俺は何者なのだろう?。  ここまで単調な暮らしに満足なんか出来るのか?。  ――思う、俺……。  けれど、実際の所はそれなりに満足している。  そりゃ確かに―― 『完全に満足している』  ――ってワケじゃないさ。  ……けど、高望みしたって、同じだ。  例えば……そうだなぁ?。  俺が今より金持ちになったとしよう?。
/321ページ

最初のコメントを投稿しよう!