第一章 水谷良朗・高校一年

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     ~それって、言い訳っぽくない?~  その言葉は、妙にグサリと来た。  俺の学校に通う、やたらつんけんした女が言った言葉だ。  名前は山本笑。 (↑やまもと・えみ)  一応、クラスメートだが……別に親しいってワケじゃない。  挨拶ぐらいしかしねぇし。  やたら真面目な山本は、成績も良くて先生連中のウケも良い。  テストで60点取れたらボチボチの俺からすれば、話にならない程。  運動なんかもそれなりにこなし……まぁ、完全な優等生ってヤツだ。  こんなヤツは、教室に一人ぐらいはいる。  それ以外は取り立てて言う程のヤツでもない……強いて言えば、俺よりはマシな未来がありそうな?……そんな感じの女だった。
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