第一章 水谷良朗・高校一年

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 マジメである事と、周囲の期待に応える事が出来るだけの学力等がある。  ……けどさ?。  俺は思うんだ。  だからどうした?。  勉強出来るから偉いのか?。  運動出来れば偉いのか?。  ……なんで、俺にそんな口を利く?。  正直、マジでムカついた。  俺は俺なりに満足してる……って言ったんだ。今の生活を?。  なのに、アイツは普通に言った。 『言い訳してるよ、アナタは?』  俺が?――なんで?。  別に良いだろ?。  可もなく不可もない人生でもよ?。  お前にそんな事を言われる筋合いあんの?、おかしくね!。  ……だけど。  ムカつく事にも、ヤツの言う事が正論に聞こえた。
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